千葉県八街市で2021年6月28日に起きた交通事故現場には当時、歩道と車道を区切る白線(路側帯)すら引かれていなかったそうです。つまり歩道が存在しなかったのです。
まず最低限、自動車専用道路以外の全ての道路に歩道を設置すべきです。歩行者が通行することを前提として道路が存在する以上当然のことです。さらに信号の無いあらゆる交差点で歩道が車道を横切るように白線(路側帯)を引くべきだと私は考えています。
イメージとしてはこんな感じです。
車両を運転するのは運転免許を持っている人ですが、歩行者には運転免許を持たない子供もいます。横断歩道には2種類あって、信号がある場合とない場合ではルールが違ってなんてことを理解させるのはほぼ不可能に近いでしょう。免許を持っていても正しく理解できていない人が大多数なのですから。
なので、子供たちの安全を確保するには、どこを歩けば良いのかが簡単にわかるようにすべきです。もちろん答えは『歩道を歩きなさい。』なのですが、現実には横断歩道すらない交差点が山ほどありますし、横断歩道があっても、車はなかなか止まってくれません。
これでは大人として子供たちに示しがつかないので、学校、バス停、駅、病院、公園のどこへ行くにも、必ず歩道だけで行けるようにしてあげなければいけません。横断歩道なんて中途半端なものではなく、歩道を繋いでしまえばいいのです。まずは歩道を歩きなさい、次に大きな通りの信号のある横断歩道だけは歩行者用の信号が赤の時には渡ってはいけません。この2つだけを守るように言って送り出すことができれば、大人もどれほど安心できることでしょう。
車両の立場からすると、一見、今までよりもめんどくさいと思われるかもしれませんが、近くに歩行者が居なければ一時停止も不要ですし、ルール上は何も変わりません。注意義務や事故が起きた場合の責任も従来と同じです。むしろ今まで意味が理解しずらかった横断歩道手前の菱形のマークや交差点上にある十字やT字のマークが不要となり、それよりも明らかに存在感が有り、パッと見た瞬間にそこには『歩道そのもの』が車道を遮っているのですから、注意の意識も自然と生じます。
歩道と車道の境界線を明確にすること、ルール上の優先関係と道路の構造を一致させることで、余計な標識も不要となり、注意喚起もごくごく自然なものとなります。
少し文章がわかりにくいかもしれないので、箇条書きにすると以下となります。
・自動車専用道路以外の全ての道路に最低でも1m以上の歩道を設置する。
・現状の横断歩道のデザイン(ゼブラゾーン)は、信号機のある交差点のみに使用する。
・信号機の無い横断歩道を廃止して、横断歩道も無い交差点を含め、全ての交差点に『歩道そのもの』を設置する。
あと、以下はどうしても例外扱いとなります。
・車1台がやっと通れる幅しかない通りでは路側帯(白線)は意味をなさないので不要でしょう。具体的には以下の写真の手前の通りのようなケースです。